- 2017.05.19
- 電気代節約の豆知識

物持ちがいいから家電は何年も買い換えていない、そんな人は実は損をしているかもしれません。
家電の省エネ性能は年々向上していて、消費電力は昔に比べて少なくなっています。昔から使っている家電を買い替えることで月々の電気代が安くなり、長い目で見るとお得になります。環境にも優しいのでぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
エアコン
10年前のエアコンと比べ、今のエアコンはどれだけ省エネになっているのでしょうか。
2006年製のエアコンの期間消費電力量が882kWh/年なのに対して、2016年製のエアコンの期間消費電力量は816kWh/年と約7.5%の省エネです。(日本冷凍空調工業会より)1kWhあたり27円として計算すると年間1,782円電気代が安くなる計算です。
更に、20年前、15年前のエアコンと比較するとどれくらい省エネになっているでしょうか。
1996年型の消費電力は1,302kWh、2001年型の消費電力は990kWhです。同じく1kWhあたり27円として電気代を計算すると、1996年型との比較では年間11,340円、2001年型との比較では年間4,698円安くなります。20年前のエアコンから買い替えると年間1万円も電気代が安くなります。
今回の比較はカタログ上の数値での比較なので、長年の使用による劣化を考えると昔のエアコンの電気代はもっと高くなっていると考えられます。昔からエアコンを交換していないという人は一度最新のエアコンの購入を検討してみてはいかがでしょうか。
液晶テレビ
続いて、液晶テレビの比較です。10年前の液晶テレビと比較してどれくらい省エネが進んでいるでしょうか。
32V型の場合、2006年製の液晶テレビの消費電力は161kWh/年なのに対し、2015年製は56kWh/年です。約65.2%の省エネで、電気代は年間2,835円安くなります。(1kWhあたり27円で計算)
40V型の場合はどうでしょうか。こちらは5年前との比較になりますが、2010年製の液晶テレビの消費電力は156kWh/年に対し、2015年製の消費電力は86kWh/年です。約44.9%の節約で、電気代は1,890円/年安くなります。(1kWhあたり27円で計算)
冷蔵庫
351~400リットルの冷蔵庫の比較をします。
2006年製の冷蔵庫が550~630kWh/年なのに対し、2016年製は375~550kWh/年です。
省エネ性能カタログ2016年夏版、環境省が提供する省エネ製品買換えナビゲーション「しんきゅうさん」より
JISで定める年間消費電力量の測定基準が2015年6月に改正され、前の基準より消費電力が30%程多く表示されるようになったので単純比較できないのですが、最も省エネな冷蔵庫同士の比較で約31.8%の省エネです。電気代に換算すると4,725円安くなります(1kWhあたり27円で計算)。昔の測定基準が実態より消費電力が少なくなることや経年劣化を考えると年間1万円近くの電気代削減になります。
「電気代そのまま払い」
最後に東京大学の松橋研究室が主体として実施に向けての研究を行っている「電気代そのまま払い」を紹介します。
最新の省エネ機器の購入に必要な資金を用意できない家庭に対して購入資金を融資し、光熱費の削減分をその返済に充てるという仕組みです。支払終了後は新しい家電が手に入り、光熱費節約のメリットもそのまま得ることが可能です。現在はまだ研究・実験段階ですが、今後研究が進んでこのような仕組みが広がっていくことを期待しましょう。